天才という設定
2023.3.19 毎日投稿 第76回
所謂天才キャラというのは、多くの創作で見かけることが出来るが、その天才という設定が必ずしも生かせているとは限らない。
例えば、天才であるということを指し示すように物理演算により跳弾を敵キャラに命中させるという離れ業をやってのけたとする。
その場合は、天才キャラが「とにかくすごい計算を、すごい早さと凄い正確さで計算して導き出す」訳だが、この凄い計算という行為自体、中身はないのである。
必要なのは、跳弾による命中という結果なので、演出として「計算」したという描写を入れればいいわけだから言い方が悪いが適当でも問題がないのである。
天才という設定のキャラが、本当の意味で天才であるという証明は難しい。
作者はどうしたって、作者の頭脳を超えるキャラクターを生み出すことは困難極まりないのだ。
ジョジョの奇妙な冒険やハンターハンターなど、作者の頭が本当に優れているとあれだけ複雑な能力バトルが展開できるのだと思う。
自分も憧れるが、どう頑張ってもあそこまではたどり着けない。
世の中に数ある創作物の中にはたくさんの天才が登場するが、その天才という設定を生かせている物語はそんなにない気がしている。
鯉庵