なろうカタルシス
2023.6.1 毎日投稿 第152回
小説家になろうの異世界転生で万能チートイケメンがどうして人気を博すのか、と疑問に思っていた時期が僕にもあって最近、こういう事なのかなぁというのが、ぼんやりと浮かんできたので書いていこうと思う。
それってあなたの感想ですよねって奴だ。
若いころは、人生経験の不足から根拠のない地震に溢れている。
頭の中の妄想がそのまま自分の実力に結び付くからじゃないかと思う。
例えば、陰キャなオタクの妄想として、喧嘩を一度も経験したこともないのに華麗にワンパンで倒せたりだとか、刃物で殺傷したりだとか、そういう妄想。
これは経験がないゆえに、相手の反撃を想定していないから成立するのだ。
最強の我流必殺技(笑)とか言いながら喧嘩殺法をYouTubeに投稿しちゃう人がいるが、あれと似たようなもので、やたらと自信過剰なのだが、喧嘩や格闘技経験者であれば、そんな妄想は抱かないし、自信もわかない。
経験しているから万事都合よく事が運ばないという事を知っているから。
その都合のいい妄想を具現化したのがなろうの無双チートだ。
中高生に受けがいいのはココでオッサンになった自分がおもろないと思うのも無理からぬことだ。
似たような事例でオッサンが「俺に監督やらせた方が勝てる」とか言う妄言も経験値がなせる業だろう。
きっと運動部にも入ったことのない野球を好きなだけのオッサンだから言えることだと思う。
何の根拠もない自信から来る万能感を体現した無双転生は、ある種の脳内麻薬のようなものではないだろうか。
転生というところもポイントで、死んで生まれ変わるという誰もが一度は妄想する事柄をこれまたわかりやすくしたのが「なろう系」であり、導入が雑なのも、大事なのは糞みたいな人生からの脱却なので、死に方は何でもいい訳だる。
転生前の人生が糞であれば、クソであるほどそのカタルシスを感じるのだと思う。
僕も正しく中二病を患っていたので、根拠のない自信に溢れていた。
そういう頃に、オタクになっていたらもうちょっとなろう系にどっぷり浸かっていたのかもしれないと思ったのである。
鯉庵