広目天について
2023.2.17 毎日投稿 第47回
広目天は、多門天のライバルとして創造したキャラクターである。
僕は多聞天を虎モチーフのキャラクターに設定したからライバルキャラとして龍神である広目天を据えた。
発想としては、単純だけれども、僕は気に入っている。
彼は、情報を司る神である。
多聞天・増長天・持国天が手に武器を持つのに対し、広目天は巻物を手にしている。
異常な目を持つ者という毘留博叉から千里眼の能力を有している。
この辺りの能力に関しては、戦闘の際生かしていくつもりでいる。
彼は、非常に理知的で理性的なキャラクターであり、これをどう描くかが僕の腕にかかわってくるのイだが、同時に獰猛な本性を隠している。
護法善神というのは、元々悪鬼羅刹の類が、仏教に帰依して善神になった者たちである。
だから彼らの本性は、皆獰猛なのだ。
鬼子母神は、子供を攫って心臓を喰う鬼であった。
あまりに子供が居なくなってしまうので、女たちは釈迦に助けを求める。
釈迦は鬼子母神が大層大事に可愛がっている末息子を隠して、子を無くした親の気持ちを悟らせ心臓の代わりに柘榴の実を渡したという説話がある。
この話で面白いところが、柘榴を心臓の代わりに渡して、その柘榴を鬼子母神が食べているという点だ。
心臓の代用品として、柘榴を食べる。
つまり、柘榴がなければ、また子供の心臓を食べ始めるかもしれない訳だ。
そういう二面性が表れている側面を広目天にも持たせたいと考えている。
設定を考えるのは、非常に楽しい工程だ。
キャラクターのビジュアルもほぼ決定しているので、妄想が捗ってしょうがない。
楽しい楽しい土台作りを今しばらく続けようと思う。
鯉庵