エレベーターに乗れない問題
2023.3.5 毎日投稿 第62回
Twitterでとある車椅子ユーザーの女性がエレベーターに乗れなかったという投稿をして話題となった。
話によるとこの前日にも同じことがあり、日々の積み重ねがあの投稿に繋がったということだった。
僕も同じような立場であるため、言わせてもらうと、ああいった事柄は本当に日常茶飯事であり、事実としてエレベーターに簡単に乗れないというのは、二番目くらいに困る事である。
都心であると駅を利用する人も多いため、田舎よりも多いのかもしれない。
まぁ、いろんな人が居るわけだから、その分お行儀の悪い人も多いだろう。
僕たちにとって、エレベーターというのは、唯一の移動手段であり、選択肢がエレベーターしかないのである。
僕が中学の頃には、地元の駅にエレベーターがなくて、昇降機を使って若干恥ずかしい思いをしながら駅を利用していたと記憶している。
高校卒業後、やっとエレベーターが設置されて、今では手軽に駅を利用できるようになった。
そんな田舎でも、たまに人でごった返して乗れないのだから都心であればもっとそういうシチュエーションに遭遇する機会は多いだろうと思う。
特に駅ではキャリーバックや大きな荷物を持っている人も多いので、それもまた大きな要因だと考える。
僕があの投稿を観て思ったことは「あー、あるあるマジで多いよなぁ」ということと自分だったらトイレに行きたい場面でああいうのに遭遇したら舌打ちはするな。
程度だった。
投稿者本人がRTしたリプには「お前のような傲慢な奴がいるから障害者のイメージが悪い」だとか「同情集めようと必死過ぎ」などなどのリプもあって、なかなかキツイ現実というのを叩きつけられた。
僕個人として、ベビーカーや重い荷物を持った人が先に並んでいた場合、僕に譲ってほしいとは考えないが、明らかに階段でも大丈夫だろうという人が沢山いる状況だった場合、無言で先頭を取りに行くと思う。
これが駅だった場合、僕は駅員さんと共に行動していることが多いので、駅員さんが「すいませーん、車椅子のお客さんが通りまーす」とか言ってくれることが多い。
あまり罵声を浴びるということは、ない。
だけれども、0ではないし、投稿者の人も、非難を浴びて声をかけることが怖いということで、あの投稿があったということらしかったので、動画内に収まっていないことがあったのだと思う。
僕が思うのはこの投稿に対して、一定数障害者は傲慢であるとか、弱者の暴力だとかいう人たちが現実に居るという悲しい事実が辛いなとか、やっぱ障害者になんてなるもんじゃねーなとか、そういうネガティブな思考と疎外感である。
まぁ、心無いリプは、本心なのだと思うし、口に出していないでもそういう考えを持つ人も居たりするだろう。
結局のところ法律や設備が整ってきても、バリアフリーになるのはなかなか難しいなと考えさせられた出来事だと思う。
鯉庵