障害者差別解消法 改正
2023.4.8 毎日投稿 第97回
障害者差別解消法改正というのが、来年度施行されるらしい。
結構昔からある法律なのだが「合理的配慮」の部分が改正されて「合理的配慮の不提供の禁止」というのがキモなようだ。
障害を理由にサービスを断ったら駄目ですよという事だと思うのだが、これを勘違いして「どんなサービスでも受けられる」と思ってはいけない。
「過度な負担がない範囲」という文言があるので、例えば、エレベーターのない飲食店に入店することは過度な負担になるだろうし、物理的に不可能だったりとカバーできる部分は少ないように思う。
僕の意見を率直に述べると、「抜け道」が山ほどあるザル法だなぁという印象だ。
まぁ、これに関しては、民間企業にサービスの範囲を超えた配慮をしてくれというのも理不尽なので、難しい問題ではある。
ただ、僕が懸念するのはこういった法整備が、逆に障碍者へのヘイトを加速させる要因になりえることで、義務というのは、悪い言い方をすると「脅迫」とも捉える場合もあるので、心配している。
もっと言えば、この法自体がある種の差別になってしまうので、本当に厄介である。
障碍者の僕の立場からすると、申し訳ないなぁと感じてしまう部分でもある。
民間は兎も角、公共のサービスは、スムーズに受けたいなという本音もあるが。
特別扱いを義務化するというのは、なんというか、言葉にできないモヤモヤが出てきてしまう。
「合理的配慮の不提供の禁止」でぱっと思い浮かぶのは、タクシーへの乗車とかだろうか。
シチュエーション的には……
僕「タクシー来た。手を挙げる」
運「車いす用のタクシーじゃないからごめんね!」
僕「座席乗れるんですけど……」
運「やったことないから無理だわ。ごめんね」
僕「あ、はい」
恐らくこれがNGになる一例ではないだろうか。
どちらにしろ、義務化によって傲慢な態度を取るのは良くないので、気を付けたい。
鯉庵