仏教「超」入門
2023.2.11 毎日投稿 第41回
仏教「超」入門という本のオーディオブックを拝聴した。
タイトルの通り、仏教の基礎的な考え方や誤解にまみれた仏教の教えを丁寧に書いた本であった。
僕もそう勘違いしていたが、仏を神だと思っている人は、大多数いる気がする。
コレは神道と混ざり合ったり、日本人の性というか、尊い存在を神だとして崇める文化が根付いていたからだという。
ただ、釈尊は結構なリアリストであったようで、死後の世界、輪廻を否定していたのだという。
「死後の世界なんて気にしてないで今をしっかり生きなさい」という風に弟子に語ったそうだ。
確かに仏教では色即是空が真理だという。
自分自身という存在さえ、空なのだという釈迦なのだからそういう考え方をしていても不思議ではない。
釈迦が悟ったのは、僕と同じ30代の時だ。
そんな年齢の時に悟ったのだから、すごいとしか言いようがない。
煩悩に苦しむことのない境地というのは、どんなものだろうか。
煩悩と言えば、エロいことだというのが、先行しがちだが欲望全般の事を指す。
欲求と欲望は違うものだと語られていた。
腹が減るのは、欲求であるが、暴食は欲望である。
僕も煩悩まみれの人生である。
金も欲しいし、名誉も欲しい。
そういう煩悩に振り回されて生きている。
それ自体が苦しみだというのが釈迦の教えであり、涅槃の境地とはそれらの煩悩から解放された状態である。
僕は以前、それはつまらないと評したが、一切の煩悩から解放されたとき、それは確かに救いになるのかもしれない。
最近煩悩に振り回されているので、この本を拝聴して少し考えさせられたと思う。
鯉庵