「殺処分でええやん」という書き込み
2023.4.14 毎日投稿 第103回
脊椎(せきつい)骨端異形成症の男性に対し、「殺処分でええやん」などと5ちゃんねるに書き込みをした人がの損害賠償請求されたという記事を見かけた。
僕はこの書き込みこそ、嘘偽りない本音なんだろうなぁとしみじみ思った。
この書き込みをした人はきっと「障害者」を人間としてみていないのだろう。
「処分」という言い回しが、それを物語っている。
人殺しではなく、「処分」なのだから意味合い的に「害虫駆除」などと同じニュアンスで考えているのだと思う。
僕自身「生きてて楽しいの?」という事を面と向かって言われた経験があるので、人の残忍性は身に染みて実感している。
ネットで他者を罵倒する際にも障害者じゃんなどと書き込まれているのを見かける。
匿名で相手の顔も見えないので、邪悪な本性を晒しているのだと思う。
植松の時も思ったが、優性思想というか、弱者に対して悪感情を抱く人は少なくないと思っている。
僕の周りには、現在はそういった人間は居ないが、学生の頃はたまーにそういった考えを持つ人間に出会うこともあった。
植松のような人間を称賛するような輩までいるのだから、人間というのは恐ろしい。
生産性がないという理由で排除できるなら自分が年を取って介護が必要になったとき、安楽死を選ぶかと問われれば、そいつは絶対に選ばないし、健常者であるからそういう状況を想像出来ないだけなのだ。
明日交通事故に遭って、半身不随になる可能性だってあるし、自分がそういう立場になったときどう思うのかという想像力が働かない。
話が逸れた。
僕が言いたいのは、こういう思想の人は、差別意識以前の問題で障害者や弱者を「人間として」はみていないのだから反省などしないし、考えを改めることもしないということだ。
それどころか、一層、障害者に対して憎悪を抱くだろう。
僕の障害で決して交わることが無いよう祈るばかりである。
鯉庵