妹
2023.1.12 毎日投稿第12回
「この世には、二通りのあにが存在する」
「二次元の妹キャラに理想を求める兄」
「二次元の妹キャラにすら萌えられない兄」
とあるエロゲの冒頭のモノローグである。
随分昔の作品なので、もうタイトルは覚えていないが、ひどく印象に残っている文章だ。
僕は後者の人間で、非常に残念ながら「妹」という存在に幸せな幻想は抱けない人間なのだ。
実妹とは、双子で物心つく頃から犬猿の仲であった。
親の前でも喧嘩をしたし、親が居なくても喧嘩をしていた。
「喧嘩するほど仲がいい」などという生温い関係ではなく、本気で嫌悪していたように思う。
もしかしたら年齢が同じというのが、その一因なのかもしれない。
現在では、険悪とまではいかないだろうが、家族を介さないと会話が儘ならなくなりそうだとは想像できる。
まぁ、女性に過度な幻想を抱くような、不幸な事態にはならずに済んでいる事には感謝しているのだが。
結婚式の家族紹介で「陰キャで根暗な兄」と紹介し、赤っ恥をかいた事は今でも少し根に持っている。
だが、そんな彼女も今では立派な母親だ。
甥っ子も、随分大きくなった。
僕は、密かに尊敬をしている。
本人には決して言わないが、子を産み育てるというのは、とても立派なことだと思う。
月並みな言葉ではあるが、照れを振り払って、そういう話が出来ればいいなと少し考えている。
「この世には、二通りのあにが存在する」
「二次元の妹キャラに理想を求める兄」
「二次元の妹キャラにすら萌えられない兄」
とあるエロゲの冒頭のモノローグである。
随分昔の作品なので、もうタイトルは覚えていないが、ひどく印象に残っている文章だ。
僕は後者の人間で、非常に残念ながら「妹」という存在に幸せな幻想は抱けない人間なのだ。
実妹とは、双子で物心つく頃から犬猿の仲であった。
親の前でも喧嘩をしたし、親が居なくても喧嘩をしていた。
「喧嘩するほど仲がいい」などという生温い関係ではなく、本気で嫌悪していたように思う。
もしかしたら年齢が同じというのが、その一因なのかもしれない。
現在では、険悪とまではいかないだろうが、家族を介さないと会話が儘ならなくなりそうだとは想像できる。
まぁ、女性に過度な幻想を抱くような、不幸な事態にはならずに済んでいる事には感謝しているのだが。
結婚式の家族紹介で「陰キャで根暗な兄」と紹介し、赤っ恥をかいた事は今でも少し根に持っている。
だが、そんな彼女も今では立派な母親だ。
甥っ子も、随分大きくなった。
僕は、密かに尊敬をしている。
本人には決して言わないが、子を産み育てるというのは、とても立派なことだと思う。
月並みな言葉ではあるが、照れを振り払って、そういう話が出来ればいいなと少し考えている。
鯉庵